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グローバルキッチン Vol.05

LIFE*よみもの

グローバルキッチン 〜世界とつながる私のキッチン〜

Vol.5 日本の果物は芸術品!

グローバルキッチン 〜世界とつながる私のキッチン〜

日本の果物は、海外でとっても人気があるって知ってました?青森県生まれのリンゴの「ふじ」は世界的に有名な果物のひとつ。最近では、成長著しい中国の裕福な人々に、福岡産の大きくてあま〜い高級イチゴ「あまおう」がこぞって買われているのだとか。もちろん、値段も日本で買うよりずっと高いにもかかわらず、です。
「日本の果物は、中国産よりも甘みが強くて繊細な味」と、中国のセレブリティ達に飛ぶように売れているようです。

さてここで問題。リンゴの世界第1位の生産量を誇る国はどこでしょう?
青森でいっぱい作ってるイメージがあるから、思わず「日本!」と答えてしまいそうになりますが、実は正解は“中国”なんです。実に日本の20倍以上の生産量を誇っています。でもって、リンゴの生産量第2位の国が日本(残念!)。先ほどの「ふじ」は、世界中で2000種類ぐらいが栽培されているメジャーりんごであり、1962年の世界リンゴ品評会でグランプリを受賞した逸品なのです。


皆さんは、普段どんなリンゴを食べていますか?

やっぱり、シャキシャキした歯ごたえと甘さが魅力の「ふじ」でしょうか。私が好きなのは、少し小ぶりで酸味の強い、「紅玉」。かぶりついたときのあの強い香りがなんとも言えなくて…。でも、今では紅玉の木そのものを持っている農園が少なくなり、希少なリンゴになってしまいました。


そもそもヨーロッパやアメリカの人々にとって、リンゴといえばアップルパイなどのお菓子や料理のソース、詰め物などに使う素材のひとつ。酸味のある調理して美味しいリンゴが主流なんです。
一方日本では、リンゴは生で食べます。だから「甘さ」が重視されるんですね。

前置きが長くなりました。本題の「日本の果物は芸術品」の言われについてです。


グローバルキッチン 〜世界とつながる私のキッチン〜

日本では、果物といえば贈り物。大きくて見栄えが良くて甘いものが良い果物とされてきました。そうした日本の果物を作り上げてきたのが、日本の農家さんたちの技術と努力です。
植木屋さんがチョキチョキ枝を落として木の床屋さんをしているのを見かける方もいると思いますが、果物栽培もこの剪定(せんてい)が命。剪定の良し悪しがその後の実の出来を決めるのです。


さらに、たとえばリンゴの場合、農家さんはまんべんなくきれいな赤い色がつくように、葉を取ったり、実を回したりして(玉回し)太陽の光をムラなく当てています。愛情を持って手間ひまをかけないと、赤いきれいなリンゴに仕上がらないんですね。
もうひとつ、丁寧な梱包、つまり荷造り術も日本は世界一と言われています。そんな細かい気遣いの末に出来上がった日本の果物を海外の人々は、「アートだ!」と絶賛するのです。まさに、几帳面な日本人ならではの丁寧な仕事と高度な生産技術の賜物なのです。


ところで、イギリスでは、野球ボールサイズぐらいのリンゴがお店の売れ筋商品。
ところがこのサイズ、日本では加工用にするか、もしくは捨てられるサイズです。イギリスにリンゴを輸出している青森県のあるリンゴ農家さんは、「日本では売れないサイズがイギリスで売れるから、ちょうどいいんですよ!」とニッコリ。
なるほど。各国で食事情が違うからこそ成り立つビジネスもあるんですね。


<次回のリリースは10月30日。お楽しみに♪>

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永田麻美

永田麻美

(ながた まみ)

地域開発プランナー・コーディネーター

【プロフィール】
熊本県生まれ。(株)INAXから(学)産能大学(現・産業能率大学)に。同大にて企業の経営コンサルティングプロジェクト、企業人の意識調査、マーケティング調査に携わる。また、企業人のメンタルヘルス事業にて「メンタルマネジメント相談室」インテーカーを務める。 平成5年(財)21世紀村づくり塾入職(平成13年より(財)都市農山漁村交流活性化機構に名称変更)。 平成7年秋〜平成19年3月まで農業雑誌『びれっじ』編集長(『びれっじ』は平成19年4月より休刊)。全国の農山村を自ら取材、執筆、編集。 その後、食・農業・環境の雑誌『空ト風ニ』の編集長を経て現職。


【著書】
「アースウォッチ」(共著、第一書林)
「グリーン・ツーリズムとむらまち交流の新展開」
(共著、家の光協会)


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