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グローバルキッチン Vol.04

LIFE*よみもの

グローバルキッチン 〜世界とつながる私のキッチン〜

Vol.4 野菜の種類(品種)を知ると、もっと楽しい!

グローバルキッチン 〜世界とつながる私のキッチン〜

生野菜ってホントにおいしいですよね。キュウリなんて、塩をつけて丸ごとガリッとかじるとみずみずしくて喉の渇きも潤されます。私はマヨネーズにユズのポン酢を混ぜ合わせた特製ソースにつけていただくのが好きです(これ、さっぱりしたユズの香りがしてお薦めです)。


ところでこのキュウリをよーく観察してみてください。
イボ(棘)の色は何色ですか?白くありませんか?


かつては、このイボが白いものと黒いものが季節によって作り分けられていました。
春から初夏にかけては黒イボキュウリ、夏から秋にかけては白イボキュウリといった具合に。でも、“皮が硬くて果肉に粘り気がある”黒イボキュウリに比べて、“皮が薄くて果肉がシャッキリ歯切れが良い”白イボキュウリのほうがおいしいというのと、ビニールハウス栽培が盛んになって春から初夏も白イボキュウリを作ることが可能になったという理由で、だんだん黒イボキュウリが作られてなくなってしまいました。


「今、お店で売られているキュウリって、半分はカボチャなんですよ」

と言ったら皆さん、驚かれるでしょうか? 実は、今、店頭で売られているキュウリのほとんどが、カボチャの台木に接木して育てられています。つまり、根っこはカボチャで葉っぱと実はキュウリ。ホームセンターなどでキュウリの苗を買ってきて栽培すると、カボチャの花が咲いたり、時にはカボチャがなったりもするみたいです(もちろん、キュウリもなります!)。カボチャは根っこを張る力が強くて病気にも強いため、接木することで丈夫なキュウリができるんです。さらに、長年の間に品種改良も進み、今では一年中キュウリが栽培できるようになりました。

グローバルキッチン 〜世界とつながる私のキッチン〜

さて、このカボチャですが、キュウリの特徴のひとつを消す品種があることがわかりました。
そのキュウリの特徴とは「ブルーム」と呼ばれるものです。
ブルームとは、キュウリの表面にうっすら浮き出る白い粉みたいなもの。水分の蒸発を防いで鮮度を保とうとキュウリ自らが出している物質です。でもこれが農薬やカビだと勘違いされて消費者に嫌われ、一時期、キュウリの消費量が落ち込んだことも。そこに、救世主として登場したのが、とあるカボチャの台木。特定のカボチャを台木にすることで“ブルーム”が出ないことがわかったのです。
しかもこの「ブルームレスキュウリ」は「ブルームキュウリ」よりも見た目がピカピカとテカっていて緑色もきれい、日持ちもするのでお店の人たちが扱いやすいとあって、瞬く間に全国に広まっていきました。


なので、お店で売られているキュウリのほとんどが、今は白イボのブルームレスキュウリです。残念なのは、ブルームレスキュウリは皮が厚く、キュウリ独特の香りがちょっと薄くなったかなぁということ。漬物には向かないので、市販されている漬物を製造するためにわざわざ海外からブルームキュウリを輸入しているんですよ。でも、ご安心あれ!最近では、「昔のキュウリの青臭い香りと美味しさを!」という消費者の声に応えて、ブルームキュウリが復活してきています。
お店で、白く粉を吹いているキュウリを見つけたら、ぜひ買って食べ比べてみてくださいね。


<次回のリリースは10月16日。お楽しみに♪>

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LIFE*よみもの

永田麻美

永田麻美

(ながた まみ)

地域開発プランナー・コーディネーター

【プロフィール】
熊本県生まれ。(株)INAXから(学)産能大学(現・産業能率大学)に。同大にて企業の経営コンサルティングプロジェクト、企業人の意識調査、マーケティング調査に携わる。また、企業人のメンタルヘルス事業にて「メンタルマネジメント相談室」インテーカーを務める。 平成5年(財)21世紀村づくり塾入職(平成13年より(財)都市農山漁村交流活性化機構に名称変更)。 平成7年秋〜平成19年3月まで農業雑誌『びれっじ』編集長(『びれっじ』は平成19年4月より休刊)。全国の農山村を自ら取材、執筆、編集。 その後、食・農業・環境の雑誌『空ト風ニ』の編集長を経て現職。


【著書】
「アースウォッチ」(共著、第一書林)
「グリーン・ツーリズムとむらまち交流の新展開」
(共著、家の光協会)


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