

第7章 ローズ「天使の贈り物」
バラの花は、美しさと芳(かぐわ)しさとを兼ねそなえていることから、「花の女王」と讃(たた)えられています。人はその魅力を絵画や詩など、あらゆる芸術で表現してきました。
もっと大きく、もっと鮮やかに。
もっとこんな形や、あんな色を!
時代と共に品種改良が重ねられ、その時々の佳人、麗人の名前を冠したバラが生みだされ、愛され続けています。
かつて、バラは「喜び」の象徴でした。古代ローマ人はその巨大な富で、花びらをお酒にうかべ、床にバラをまき散らしたといいます。
今でもお花屋さんでは、やっぱり一番華やかなスターでしょう。
バラの花は愛や優雅さを表現しているのです。

「バラもハーブなの?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。
バラの中でも、原種や野バラの中には薬用バラといわれるものがあります。
今回はその中から、特に3種類をご紹介します。
「Rosa galica」 アポテカリーズローズ、又はガリカローズ。
お茶はリラックス効果があり、体をあたためます。
「薬屋さんのバラ」。次々と花を咲かせる丈夫なバラで、ハーブティーで飲むなら、この花びらがオススメです。
ローズは基本的に、どんな品種でも、農薬を使わずに栽培されたものならば飲用可能ですが、ガリカ種は薬用バラなので、特に効果が期待出来ます。
「Rosa damascene」ダマスクローズ。
香り高い品種で、この大ぶりなバラの花びらからエッセンシャルオイルが採り出されます。バラの香りは大変人気があり、いろいろなところで使われていますが、本物のエッセンシャルオイルはバラの花びら4トンからわずか1kgしかとり出せない非常に貴重なオイルです。ほんの少量使うだけで幸福な気分になれ、美しさを内側からも外側からもあたえてくれます。
「Rasa eglanteria」スイートブライヤー/エグランタイン
小さなピンクの花。このバラは葉から青リンゴの香りがします。
シェイクスピアの「真夏の夜の夢」で妖精の女王タイタニアは、ベッドを、タイムとこのエグランタインで飾りました。
雨ふりの日にエグランタインの生垣のそばを通ると、とてもよい香りがします。

バラは、その美しさと香りから、「天使の贈り物」と呼ばれています。
今回は、内側と外側からこころと身体に働きかける、2つのレシピをご紹介します。


↑ドライのレッドローズです
●材料
- オートミール 大さじ1
- ローズ(ドライ) 小さじ1
- ハチミツ 小さじ2〜3
- ミルサーを使って、オートミールとローズをパウダーにします。
- ハチミツを加え、よく混ぜます。
- 顔に塗って使います。目のまわりは力を抜いて、やさしくマッサージして下さい。
- 5分ほどそのままおき、ぬるま湯で洗い流します。

これは、おうちで簡単にできる、しっとり肌のためのレシピです。バスタイムに是非どうぞ。お肌がしっとりとつるつるになっているはずです。



フードカッターで簡単につくるクッキーです。

↑赤いつぶつぶはバラの花びら
●材料
- 薄力粉 150g
- バター 100g
- グラニュー糖 50g
- ローズ(ドライ)4g
- 卵黄 1コ
- フードカッターにローズのドライを入れて、細かくする。
- 次に薄力粉を入れて、バラのパウダーとよく混ぜる。
- (2)に1cm角に切ったバター(冷たいもの)を入れ、フードカッターにもどし、粉となじんでサラサラになるまでまぜる。
- 砂糖を加え、まざったら卵黄を入れて、ひとまとめにする。
- 7ミリぐらいにうすく切ります。その後180℃のオープンで、15分程焼く。

ローズの香りを生かすために、グラニュー糖を使用しましたが、きび砂糖を使うと、もう少し口どけが柔らかくなります。


<次回のリリースは6月12日。お楽しみに♪>
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