この12月は、本当に節目を感じさせるときです。太陽からより離れた位置にある、動きの遅い星たちが星座を移動する前後には、その星の力を象徴する出来事が起きて、星占い師たちを驚かせたり納得させたりするもの。
冒頭にも書いたように、土星が約2年ぶりに違う星座に移ります。蠍座から射手座へ。土星の移動は、社会の枠組みの変化を示します。前回の新月、このコラムで、蠍座から射手座へ星が動くときには、閉じた世界から開いた世界への移行が起きるとお話ししました。今、まさに土星の動きを象徴するかのようなニュースがあふれています。
先日、パキスタンのマララ・ユスフザイさんがノーベル平和賞を受賞しました。「子どもたちに教育を」と呼びかける活動が評価されて、最年少のノーベル賞受賞者となりました。
日本に住む私たちからしたら、学校に行けない子どもたちがいるということ自体、信じられないことなのですが、世界にはまだまだ、教育を受けられない人たちがいます。そして、教育を受けたことがないから、学ぶことがどれだけ人生の中で役に立つのか、想像もできない。その悲しい連鎖を断ちたいと、マララさんは声を上げました。
教育を広めること。これはまさしく、射手座のテーマです。これからは、一部地域に封じ込められていた問題が、国際的な問題として大きく取り上げられます。蠍座では、限られた人たちの間だけで秘密が共有されますが、射手座においては、すべての情報が公開されます。
土星は物ごとに形を与える星。これからは、ぼんやりと「教育が大事だ」と理想を抱くだけでなく、「それではどこからどうやって教育を始めるか」という課題に、多くの人たちが取り組むでしょう。マララさんの受賞は、さらに進化した時代の幕開けを示しています。
マララさんが頭に銃弾を受けた2012年10月9日の少し前、10月6日に、土星は天秤座から蠍座に移動しました。そして土星が射手座に移るとき、ノーベル平和賞を受賞しています。もしかしたら、次の山羊座に移るときにも、なにかが起きるかもしれません。それは2017年の今ごろです。
山羊座は、成果の星座であり、土星のホームグラウンドでもあります。マララさんの活動が大きな成果を結びますように! それには、私たちひとりひとりが、新しい情報や異文化を知ることに貪欲になり、学び続ける必要があります。誰にとっても、他人事ではありません。2年後の成果を楽しみに、私たちも勉強しましょう。
それでは、また満月の日に。次にお会いするときは、「あけましておめでとう」のごあいさつですね。プルモアをごらんのみなさん、どうぞよいお年を。
七宮 昴 (スピカ☆スタジオ)