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新月と満月の占い

プルモアをごらんのみなさん、こんにちは。
8日の皆既月食はごらんになりましたか?
お天気が悪くて見られなかった地方もあったようですが、
たくさんの人が珍しい赤い月を見られたようですね。
短文投稿サイトやSNSのページを開くと、
いろんな場所で撮影された赤い月の写真がずらりと並んで壮観でした。
それぞれの心に映る、それぞれの月……

新月:2014年10月24日 06時57分 東京 蠍座の新月

新月の瞬間、地球の仲間である太陽系の星たちがどんな配置か、そのホロスコープをもとに、現在の私たちをとりまく世界について占いました。


女神が冥界へ下る

今回の新月は日本では見られませんが、部分日食です。月は、太陽の前を横切る少し前に、金星のごく近くをかすめて通ります。太陽、金星、月は、ほとんど同時に蠍座へ。この様子が、中近東の古い神話を表しているように思えてなりません。

それは、金星の女神イシュタルの物語。イシュタルは、死んでしまった恋人を、現世へ連れ戻すために、冥界へ向かいます。冥界の奥へ進むには7つの関門があり、イシュタルは王冠や耳飾りや首飾りなど、光り輝くものを、関門の番人たちにひとつずつ渡して、最後には裸になってしまいます。

イシュタルは豊穣の女神であり、光り輝く宝飾品は、女神の持つ生命の力を象徴します。豊穣の女神が生命の力をひとつずつ、奪われていく。これは、季節が冬に向かう様子を示しています。部分日食で力を失う新月とともに蠍座に入る金星は、まさに、少しずつ光をそがれていく女神の姿を描いた、太古の神話を強調しているように見えます。

そして、このような星の配置は、地上の女性たちにも影響を及ぼすでしょう。そう、このコラムを読んでいるあなたにも。

良質な眠りを

冥界……死者の国へ行くだなんて、恐ろしいことのように思えますが、それは生命の力を維持するために必要なことでもあります。女神は地底のいちばん深いところへ降り、そこにいる女王から、命を復活させる水をもらって、また地上に戻ります。帰り道では、奪われた宝飾品をひとつずつ取り戻して、女神は徐々に輝きを増します。

この物語は、地上で植物が実り、種となって土の中で冬を過ごし、春に芽を出す生命のリズムを意味しています。いつも変わらぬ輝きを放つものは、生命のないイミテーション。成長したり、休んだりを繰り返すリズムを持っているのが生命です。

みんなに笑顔を振りまき、仕事もバリバリがんばって……というのは理想的ですが、そればかりでは疲れてしまいます。新月とともに蠍座に入る金星は、私たちに休憩のときが来たのを知らせています。将来、大きな花を咲かせるためには、十分な眠りが必要です。

この機会に、質の良い睡眠がとれるように工夫しましょう。うれしいことに、この金星&新月には、眠りと夢と癒しの星である海王星が、援助する光を投げかけてくれています。今、よく眠っておけば、生命の力を蓄えることができるでしょう。美の女神金星とともに、あなたも快適な眠りを。

それでは、また満月の日にお会いしましょう。ぐっすり、おやすみなさい。

七宮 昴 (スピカ☆スタジオ)

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