日本中を喜びで満たした快挙。私は、仕事をするのも忘れて、テレビのチャンネルを変えては、小保方さんの姿を追い求めました。彼女が再生医学の道に進んだのは、病気などで子宮を失って出産できなくなった女性を救いたいという夢を描いたからだといいます。そのエピソードを聞いたとき、私の頭の中にホロスコープが浮かびました。
実は、この『新月と満月の占い』を書くにあたり、頭を痛めていたことがあります。2012年から、冥王星と天王星が強烈な角度を取り続けていて、どう読み取ったものか迷っていたんです。冥王星は死を象徴するし、天王星は事故やアクシデントを象徴するし、なんだか恐ろしげなキーワードばっかりで、これはもうどうしたものかと……。
けれど、冥王星は死を表す一方で、再生を表し、天王星は、アクシデントを表す一方で、発明や科学技術の発展を表します。
あら？ 再生と科学技術ですって？ そう、まさに今回の快挙のキーワードが表れているではありませんか。
もちろん、星占いのルールでは、星たちは地上にあまねく光を投げかけるといいますから、冥王星＆天王星のコンビネーションは、他にもいろいろな事象に影響を及ぼしているでしょう。それに、小保方さんとそのチームのみなさんも、長い間研究を続けてきて、発表したのが今のタイミングというだけですから、冥王星＆天王星の影響だけでこのようになったと判定するのは、占星術的にも早計です。
それでも、激しい力を持つと言われる星たちの象徴が、このように喜ばしく、希望に満ちた形で地上にあらわれたのには、大きな感動を覚えます。
今回のヒロイン、小保方晴子さんは、とってもかわいらしい人です。いつもおしゃれを忘れず、誰にでも笑顔で接する社交的な女性。テレビの画面でSTAP細胞の仕組みについて説明する小保方さんの魅力的な笑顔を見て、これはまさに金星の姿だなあと思いました。
このコラムでも何度も登場している金星は、愛と美の女神アフロディテの星。女神には『笑いを愛する』という称号があり、いつもにこにこしていて、誰からも愛されます。
ホロスコープに目を転じると、今、金星は冥王星のそばにぴったりと寄っているのですよね。金星は動きの速い星で、普通は１か月もたたないうちに星座を移動してしまうのですが、昨年12月10日からはずっと山羊座にとどまっています。そして今、山羊座には冥王星がいて、金星はダンスをするように、冥王星の前後を行ったり来たりしているのです。
前回、「金星と冥王星の組み合わせは、アンチエイジングを表すかも」と書きましたが、STAP細胞は、若返りにも役立つ可能性があるのだとか。またしても、楽しみなキーワードが現れましたね。
さらに日本の場合、これからやってくる春分のホロスコープでは、冥王星が東の地平線近くにあります。もしかしたら、今年は日本が再生医学をリードするきっかけの年となるのかも！ 期待が膨らむと同時に、若い研究者たちがますます力を発揮できる国になるよう、願ってやみません。
金星は今、明け方の空に最大光度で輝いています。早起きしていつもより明るい金星の光を浴びたら、あなたにもステキなことが起きるでしょう。それではまた、次の新月に。
七宮 昴 （スピカ☆スタジオ）