愛をもたらす水の星座たち、蟹座、蠍座、魚座の間で、大きな星の正三角形ができています。そのトライアングルを貫くように、蟹座の太陽から、山羊座の月へと、まばゆい光が放たれる、特別な配置です。地球に近い月は、いつもより大きく輝いて、地上を照らします。月の女神の優しい愛が、雨のように降り注ぐ様子がイメージできますね。そう、月の『女神』と言いましたが、伝統的な占星術では、月は女性原理を表します。今回の慈愛に満ちた満月によって、傷つけられた女性たちが癒されるかも……。
日本は女性が自由に生きられるすばらしい国ですが、世界には、信じられないくらい虐げられている女性たちがいます。インターネットで、どこかの国の悲しい話を目にすると、本当に気の毒で、心がしめつけられますね。月のパワーが増大する今、女性たちが解放されたというニュースが見られるような気がします。そして、母親である女性たちが幸せになれば、その腕に抱かれた子どもたちも幸せになるでしょう。
さて、大きな世界で起きることは、規模の小さい身近な世界でも同じように起こります。この満月は、私たちに、人の痛みに気づく力を授けてくれるでしょう。悲しい気持ちでいる人が近くにいたら、相談に乗ってあげてください。一緒にお茶を飲みながら、愚痴を聞いてあげるだけでも十分に効果はあるはずです。
また、あなたが悩んでいる側ならば、心配せずに友だちや家族に、心の中にあるものを打ち明けましょう。『悩んだ→助けられた』という経験があってこそ、誰かを助けることもできるのです。また、つらい気持ちをひとりで抱え込むのは、実は周囲の人たちを傷つける行為。あなたが苦しんでいたのに、どうして助けてあげられなかったのだろうと思わせてしまったら、かわいそうですよね。話してみれば、簡単に解決することだった、という可能性だってあります。
今こそ、身近な人に心を開き、通じ合わせ、共感能力を磨くときです。
それでは、また次の新月にお会いしましょう。優しい月の力が、世界中の人の傷を癒してくれますように。
七宮 昴 (スピカ☆スタジオ)